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2026/11/4

役立情報

「公簿売買」とは? 150㎡の土地を測ったら147㎡。売買代金はどうなる?

売買契約書に書かれた土地の面積は150㎡。ところが、引渡し前に受け取った測量図には147㎡と書かれていました。このとき、買主は3㎡分を値引きしてもらえるのでしょうか。

登記簿の面積をもとに売買代金を決め、実測面積との差を精算しないと合意していれば、原則として代金は変わりません。 これが「公簿売買(こうぼばいばい)」です。実測が153㎡だった場合も、同じ約束なら、売主が3㎡分を上乗せすることはありません。

① 契約書の「150㎡」は、何を表している?

公簿売買で記載する150㎡は、登記簿に載っている面積です。測量して150㎡あることを確認した、という意味ではありません。

これに対して、「150㎡を基準に、実測との差を1㎡当たり10万円で精算する」という契約なら、147㎡だった場合は30万円を差し引きます。こちらは実測売買の一例です。

契約書を見るときは、物件の表示欄にある「150㎡」だけでなく、面積が違った場合に代金を精算するかどうかを確認しましょう。「公簿」という記載があっても、一定の面積を確保することが契約の前提だった場合などは、契約条項や交渉の経緯も判断に関わります。

② 「公簿売買だから、測量はしない」とは限らない

公簿売買で決めているのは、主に面積の差を代金に反映させるかどうかです。境界を現地で示すのか、新たに測量するのか、どの図面を買主に渡すのかは、別に確認する事項です。

例えば、「売買代金は総額のまま変更しない。ただし、売主は引渡しまでに確定測量図を買主に渡す」という取り決めもできます。この場合、測量の目的は値段の計算ではなく、どこからどこまでの土地を引き渡すのかを明らかにすることです。

③ 3㎡の差は「公差」? 売買代金との関係は?

土地の面積を測る際に認められる誤差の限度を「公差」といいます。公差は一律に「何㎡まで」「何%まで」と決まっているわけではなく、土地の面積と適用される精度区分によって異なります。

例えば、150㎡の土地に「甲二」という精度区分を適用すると、地積測定の公差は約1.04㎡です。この例では3㎡の差は公差を超えます。

では、買主は値引きを求められるのでしょうか。公差を超えたという事実だけで、3㎡分の減額が決まるわけではありません。 公差は測量・登記で使う基準です。代金を精算する条件は、あくまで売買契約で確認します。

④ 登記簿の面積を直すには「地積更正登記」

売買代金を据え置いても、「買主には、登記簿の面積も実測に合わせた状態で引き渡したい」という場合があります。そこで関係するのが地積更正登記(ちせきこうせいとうき)です。

これは、登記簿に記録された土地の面積に誤りがあるとき、筆界(一筆の土地を区切る公の境界)を明らかにし、測量の結果に基づいて面積の記録を訂正する手続きです。確定測量図を作っただけでは、登記簿の150㎡が自動的に147㎡に変わることはありません。

なお、土地を分ける分筆登記では、分筆前の登記面積と分筆後の各土地の合計面積との差が所定の公差内なら、別途、地積更正登記を申請する必要はありません。これは分筆時の登記の取扱いで、公簿売買の精算条件とは別の話です。

契約前に確認したいのは「代金・図面・登記」の3点

  • 代金: 実測面積が増減しても、売買代金は変わらない契約ですか?

  • 図面: 売主はどのように境界を示し、引渡し時に何の図面を渡しますか?

  • 登記: 面積に差があった場合、地積更正登記まで済ませて引き渡しますか? その場合の費用と期限はどうしますか?

特に買主の方は、希望する建物の配置に必要な間口や奥行きがあるなら、契約前に確認しておきましょう。代金を精算しないことに納得できても、予定していた建物が収まるかは別の問題だからです。

戸田測量設計GROUPでは、土地の売買に伴う境界確認や確定測量、地積更正登記について、お手元の図面と引渡し予定日を踏まえてご案内します。